03/09/08更新

CD−Rは音質が劣化している?!

このページ画像多いんで、ちと重いかもしれませんm(_ _)m














ことのはじまり・・・    
     
 
 電子回路理論を用いないでよい音を出すオーディオマニア(?)の挑戦(!?)を成り行きで受けて立つことになってしまったのが発端。今回のターゲットは音質劣化で友人宅で不燃ゴミの日を待っていた哀れな故障品を修理してテキトーに耳調整しただけのPioneer PD-434T(写真上)。つくりはしっかりしているが、TUNEUPのまえに本来の性能を完全に回復するのが先決!というわけで測定器を使い完璧に調整を始めるわけですが・・・

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↑今回のターゲット(上)














調整開始    
     
 
基板上の表記と電子デバイスや回路構成からテストポイントを探してオシロでさぐっていきます。今回のお供はLecroyの9310(300MHz)です。FOCUSやTRACKのゲインやオフセットを確認してゆきます。おおよその調整ポイントを調整し終えたものの、C2エラーが出ているようなガサガサ音がどうしても消えません。このときは修理ではなにかとCDに傷をつけてしまうアクシデントがあると予想し、CD−Rを使っていました。
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#ところでC2エラーって何?って簡単に言えば修復できる読み込みエラーがC1、元に戻らない致命的エラーがC2だと思ってください。もっと詳しく知りたい方はこちらがわかりやすく、しかも詳しいのでオススメです ↑とりあえず内部の様子













C1&C2エラーが観測可能?
     
   あきらめかけてたそのとき、基板をもう一度眺めると・・・→
なんだか無視できない印刷を発見![C1F1][C1F2][C2F1][C2F2]って・・・!そうです、ここがC1C2エラーの測定点です。メーカーサイドでは開発や修理の段階でしか必要ないと判断したのか、テストピンは省略されていました。早速見てみますと・・C1エラーはほぼ連続で出っ放し、C2エラーもかなりの頻度でたまに途切れるといった論外のレベル・・・・。こうして「おそらくC2エラーだろうな雑音」は「C2エラーが原因の雑音」ことが確認できました。しかし何をどうやってもエラーは収まりません。
 
↑問題の印刷箇所・・・














原因はメディア!?
     
   いよいよ廃棄処分の文字が見え隠れしてきたころ、ひょっとしてメディアか?と思い、記録面を見るも目だった傷なし。しかも最近書き込んだやつ!で、普通の音楽CDを挿入してみました。そうしたら結果は歴然。さっきノイズはどこへやら!?さらにはC1エラーはたまにしか出ないしC2エラーは皆無。測定ミスかと思いプレーヤを軽くゆするとちゃんとC1エラーを補正していることを裏付ける波形が観測できました
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↑市販の音楽を再生中にゆすってみたときのC1補正の発生状況














観測結果
     
@市販の音楽CD
   C1エラーはめったに発生していない。測定条件は0.2s/divなので画面は2秒間の様子を表示している。約1回/秒で発生しているので頻度的には高いという意見もあるが、C1エラーは完全に補正されて元の波形になるので問題ない。(C1補正は32byte中2byteまで補正可能)

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↑市販の音楽CDのC1補正の発生状況
 一方、C2エラーの発生状況はごらんのとおり。一般人にも見やすくするため時間軸をあえてそのままにしてあるが、もちろんAUTO-ROLLモードを利用し、20s/div(わかりやすく言えば画面の端から端まで200秒という意味)まで時間軸を設定しても1度たりともC2補正は発生していないということからし、本来の性能を維持していることが確認できる。

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↑市販の音楽CDのC2補正の発生状況


A某S社のCD−Rメディア
   前出の修理段階でどうやってもガサガサノイズが収まらなかったディスク。
 C1エラーは連続的に発生し、市販の音楽CDと比べて明らかな差が見える。測定条件は上と同じ0.2s/divなので念のため。まちがいなくC1エラーの補正可能範囲(32byte中2byte)は超えているでしょう。

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↑S社のCD-RのC1補正の発生状況
 一方、C2エラーの発生状況はごらんのとおり。たまに途切れるだけでほぼ連続してC2補正をしている。C2補正はご存知のように補間補正なのでもとのアナログ波形に復元できない。この場合、補間補正といってもこの頻度でC2エラーが発生し、C1エラーも連続的に行われていることから完全な波形への復元は絶望的である。おそらく、これが耳障りなガサガサ音になって現れていると思われる。論外。

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↑S社のCD-RのC2補正の発生状況


B某M社のCD−Rメディア
   ためしに高価なディスクはどうかと思って某M社のディスクで試してみました。
 C1エラーはAよりも少ないですが、やや大め。測定条件は上と同じ0.2s/divなので念のため。これでもやはりC1エラーの補正可能範囲(32byte中2byte)は超えているでしょう。

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↑M社のCD-RのC1補正の発生状況
 一方、C2エラーの発生状況はごらんのとおり。1〜2回/秒なので十分実用範囲ではないでしょうか?

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↑M社のCD-RのC2補正の発生状況

ターゲット:Pioneer PD-434T
測定器:lecroy 9310L
サンプル条件
@市販の音楽CD:加藤いずみ Sweetlovesongs
A某S社CD−R:松下 UJDA710による8倍速書き込み
B某M社CD−R:リコー MP6211Sによる2倍速書き込み














結論になっていないまとめ
     
  #院卒の人間の書いたものとしては思えないくらい全体的にまとまりがなくしかも詰めが甘く恥ずかしいですが今日のところはここでまとめとさせてください。

 CD−R対応をメーカーが表明していない古い機種の場合、表面上気が付かなくとも聴覚が気が付かない範囲でのエラーが発生し、場合によっては耳障りなノイズとなって再現される場合があることがこのたびわかった。機会があればCD−R公式対応機も含め他機種でも同様な実験を行いたいと思います。

 いまさらですが、Aの元ネタは輸入盤の可能性が出てきました。元ディスクは貸し出し中なので確認でき次第ここに書きます。ひょっとすると輸入盤はまれに普通の国内製品では再生できないことがあると某レンタル屋バイトが言っていたのを思い出しました。

 今回は緊急的に実験しながらUPしている(オシロの画面左上の時間に注目)のでサンプル条件が全く統一されていない。したがってなにが差になっているかがわからず、対策が見えない。ソースCDや条件を揃えてリトライする余地あり。書き込み速度が速いと音が悪いとか、IDEよりSCSI経由のほうがよいだとか、プレ●スター製ドライブが良いだとか・・・・この辺は諸説が入り乱れ、迷信とされることも蔓延ているので自分の手で確認してみたいと考えますといったところで今回はおしまいです。

#実験しながら3時間で完成させたページなので出来が悪いです。あらかじめご了承ください

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