03/12/03新規掲載

電源の不安定なIBM ThinkPad560の修理記録

このページ画像多いんで、ちと重いかもしれませんm(_ _)m














今回のターゲット    
     
 
 今回はターゲットはIBMのThinkPad560で、FDDやCDなど一切が外付けのかわりに当時としては驚異的な薄さで人気のあったノートです。症状としては、液晶パネルを開け閉めしたり電源プラグをさわると電源が落ちるので、DCジャックあたりの接触不良かと思いきや・・・・・?
 なお、掲載を快く許可してくださいました依頼人様に深く謝意を表します。

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↑今回のターゲット














マザーボードを取り出しました  
     
 
 分解手順などはここでは省略してマザーボードを取り出したところまで一気に進んでしまいます。調査の結果、今回は電源プラグには異常はなく別のところに問題があることがわかりました。その故障箇所はメイン基板とバッテリー周辺回路と電源を管理しているサブ基板との連結部分で、右写真では白いコネクタでつながっているところの下の部分です。次写真にて詳しく触れます。

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↑マザーボードの裏側です













問題のコネクタ
     
 
 サブ基板が悪いと言っても、サブ基板そのものが壊れているのではなくサブ基板に載っているコネクタのハンダが浮いているのです。見た目には全くわかりませんがピンが基板に載っているだけでハンダが剥がれている状態です。これによりわずかな振動で電源が落ちたものと考えられます。このコネクタを早速ハンダ付けし直します。コネクタは当然プラ製なので熱には十分注意して付けます。写真は修復済みの画像です。また、サイズ比較のために上にスケールを置いています。
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↑問題のコネクタのアップです。














コンデンサ交換
     
 
 電解コンデンサに何らかのストレスがかかりコンデンサが噴いてしまい、基板を腐食させてしまっています。動作不安定の原因はもとより放置すれば最悪基板に穴が開き再起不能になります。まず、噴いている電解コンデンサを撤去しよく洗浄します。その後基板パターンを復活させ、新しいコンデンサを実装します。再発防止のため耐圧等の上位規格品を採用しました。また、近くにあったセラミックコンデンサもダメージを受けているので同様に交換いたしました。なお、同様な部位がもう1カ所あったので同様に修理しました。
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↑噴火したコンデンサ














無事完成です
     
   
 あとは組み立てるだけです。無事完成してWindowsが元気に動いています。末永く使っていただけることを私も喜ばしく思います。

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↑完成


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