04/03/28誤字修正 |
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計算式など難しそうなことはここでは割愛して書きます。通常、ニッカド電池等は公称容量(電池に書いてある1200mAhとかの値)の1/10の電流値で充電したとき約12〜16時間程度で満充電となり、これを標準充電といいます。これに対し倍の電流値で8時間充電することを急速充電といい、これ以上の急速充電は電池の寿命を縮めるとも言われ、また過充電の程度によっては最悪電池が破裂し火災などの危険も出てきます。ここまで読むとおかしいな?と思いますよね。最近は1時間充電は当たり前、10分で充電完了する機器だってあります。8時間で急速って?そうです、最近の機器は電池の寿命を削って充電時間を短縮しています。それに過充電とか充電時間を気にせず使っていますよね?それは充電回路に工夫があって電池の温度変化を計って充電をとめたり−ΔV制御、タイマー制御などの安全回路で保護されているので気にしないで済んでいます。携帯電話の電池は電池側に制御回路が入っているものも多数あります。 まとめるとゆっくり充電すれば電池が長持ちするということです。 |
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↑主役は充電ホルダです(写真右) |
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携帯電話を解体するのは専用工具とそれなりの技術力が要りますし、超高密度実装されているため携帯電話本体には手をつけず普段は存在感が薄い充電ホルダを改造します。解体すると中身はからっぽで電話がセットされるとONになるスイッチが2個見えるだけです。基板も安物のベークだし金がかかっていないことが実感できます。ちなみにSHARPのSH52付属の充電ホルダにはぎっしり部品が詰まっています。しかし回路はホルダから単体で電池を充電するためのものであり携帯電話につながっている線はやはり2本なので基本的にはやることは同じです。お役御免になって部品取り待ちの基板写真はこちらから。 話を元に戻してホルダを改造する本当のメリットは急いで充電するときはホルダを介さず直結、通常はホルダの上に置いて充電というように切り替えができるということです。 |
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↑はっきりいって安っぽいです |
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改造前の携帯電話と充電器の間の電流値を測定します。多くの携帯電話の場合、充電器と呼ばれるACアダプタはただの電源装置で充電制御回路は携帯側にありますので、この測定方法は充電電流+充電回路そのものの消費電流となります。そのため実際の充電電流は測定値よりも低くなりますが、低い分には問題にならないですし十分に小さい値だと考えるので無視して充電電流=供給電流として扱います。充電電池が空に近い状態ですと計算に利用する電流値が正確にでませんのでなるべく満充電に近い状態で測定します。電話の電源が切れたれたままの状態で充電すると写真のように340mA程度でした。ちなみにカタログ値では電話の電源を切った状態での充電で110分程度だそうです。純正の充電環境で均一な条件で充電していると仮定して充電時間から逆算すると約450mAで充電していなければ110分間充電に合わないことになりますので、さきほどの実測値と充電器の出力電流が600mAということから察するに中盤までは強めに一気に充電し終盤にかけて携帯側の充電制御回路で約340mAに電流制限していることが予想されます。 |
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↑充電電流測定中(改造前) |
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長い前置きはこのくらいにして、実際の工作です。充電器の基板のパターンをカットして抵抗を直列に挿入し電流を制限します。ただそれだけです。6時間で充電完了になるよう計算したところ理論値で5.0Ωだったので5Ωの抵抗を挿入することにします。手持ちに5オームが無かったので10Ωを2本並列にしています。この方法はいろいとと応用が利きますが、回路がわからない人はやめたほうがいいです。ワット数計算とかちゃんとしないと抵抗が燃えたりします。 (右写真・画像をクリックで拡大します→) |
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↑抵抗が張り付いています |
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改造後、同様にして充電電流を測定します。140mA前後になりました。これより計算すると理論的には5.49時間で充電完了になるはずですが・・・?充電時間が長くなるとタイマー回路で充電が途中で遮断されるのでは?という心配はなく、乾電池による応急充電器がコンビニで売っていることからもタイマー回路は仕組まれていないことがわかります。 余談になりますが松下のP501(DoCoMo)は同様の改造を施し2年半使いましたが電池の持続時間は特に問題にならないレベルを維持できました。 運用結果はここで報告します。 |
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↑改造後の充電電流を測定中 |