04/03/26リニューアル

QFPパッケージチップを載せ換える
-準備&撤去編-

このページ画像多いんで、ちと重いかもしれませんm(_ _)m

!!注意!!
本コンテンツは普通のハンダ付けに何の問題が無い程度のレベルが必要となります。自信が無いと感じた場合はやめておいた方が無難です













はじめに - QFPって何??
     
   QFPというのは、ICの外形の呼び方です。一番なじみ深いムカデ型のチップはDIPパッケージと言うように、呼び方が決まっています。ではQFPパッケージはどのような物かというと、四角くてすべての方向に向かって非常に細かいピンピッチでものすごい数の足が生えている物、わかりやすく言えば386SXみたいな格好をしている物で普通なら半田付けを諦めてしまうと思います。一般的にははずすときはピンの根本をカッターで切り、残ったピンを1本づつ取り除くので、チップの再利用は絶望的(キーボルダーにするしかない!)です。、ここでは取り外したチップの再利用までを視野に入れて掲載したいと思います。この手法は表面実装のパーツすべてに応用可能です。
(右写真・画像をクリックで拡大します)→
 
↑なつかしの386SXです














準備 - 用意するもの
     

エアーホットガン ホームセンターで工業用ドライヤーと言えば購入できるはず。温度可変型がベスト
マスキングテープ 高温でも糊がペタつかないのがベスト。無ければガムテープでも可
フラックスリムーバ HAKKOの013がお勧め。無ければブレーキクリーナーで代用可。
半田吸い取り線 細い銅線が編み込んであるおなじみの物。結構重要アイテム
ルーぺ 半田確認用。目がいい人は無くても可
はんだごて コテ先が斜めにカットされていて断面が楕円形をしているもの。温調式が必須
糸半田 普通のでかまいません。あまり細いと逆に使いにくいので0.8ミリくらいがお勧め














準備 - 状況確認
     
 
 今回のターゲットはこちら(ASUS P2B-N)。ターゲットは決して間違えないように。熱風ではずすので近くに樹脂製のパーツなどが無いことを確認します。また、基板は軽い方が作業しやすいのではずせる物はすべてはずしておきます。
 
↑ピンボケ写真スマン













準備 - 周辺をマスキングします
     
 
 熱風ではずすのでチップコンデンサなどは簡単に吹き飛んでしまいます。また、カードエッジなどのスロット部に半田が付着するとアウトです。そこでターゲットの周りだけを残して他の部分をテープでマスクします。通常の部分は1重でかまいませんが、樹脂製の部品(コネクタなど)は2重3重にはった方がいいです。今回の事例は周りに部品が少ないのでこの程度で十分です。ここまでは簡単ですね
 
↑マスキング完了














いよいよ本題です
     
   いよいよ本題です。右画像のようにピンの間にピックアップを差し込んでおくと作業が楽ですが無くてもかまいません。裁縫用の針をピンバイスにセットしても可です。ただし、ICのピンに無理な力が掛からないように。ホットガンはカタログ値で600度位で、使えないのでは??と思われてしまうでしょうが、吹き出し口から3センチくらいはなして使うので200〜300度くらいにしかなりません。自分では温度調節ができるタイプなので8割くらいに落として使っています。ただし、心配だと言って温度を落としすぎると時間ばかりかかってかえって失敗します。重要なのはICよりも基板の方が熱に弱いと言うことです。ICは巷で騒がれているほどそう簡単に壊れません。熱をかけすぎると基板が反ったり焦げます。最悪、パターンをはがしてしまいますので注意が必要です。長い長い前置き(でも重要)はこのくらいにして、作業の実際に移ります  
↑ピックアップを差し込んだところ














熱風でチップをはずします
     
   ホットガンをチップの上に持っていくまえに10秒くらいカラ運転します。十分に熱風の温度が上がってから始めるためです。暖まったらそのままチップの上に真上から当てるようにします。大きいチップの場合などはピンに沿って基板と平行に四角く動かします。このときホットガンでチップに接触しないようにします。だいたい長くても10秒くらいで半田が完全に溶けます。ピックアップを使っている場合はこちらのようにチップがぽろっとずれます。
 無事はずすことができても油断しないように。基板はもちろん、チップ、はたまたホットガンはまだ高温です。くれぐれもやけどにはご注意を。
 基板が冷えるまで待った後、ランドの上に残った半田でブリッジしていると思うので、必ず半田吸い取り線で取り除きます。
 
↑手早く確実に熱します

以上で取り外しはおしまいです。

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